バラの殖やし方には、接ぎ木、挿し木、実生法などがあります。
ハイブリッドティローズ、フロリバンダローズ、クライミングローズなどの主要種は
ほとんど接ぎ木で殖やされてます。
接ぎ木にもいろいろ方法があり、主に生育期に行う芽接ぎと冬期行う枝接ぎがあります。
接ぎ木がバラの主な繁殖法となっているのは、接ぎ木苗が挿し木苗より生育が早く樹勢も旺盛だからです。
挿し木に向いているのは、ミニチュア、つるバラ、原種のバラですが、
大きなハイブリッドティローズも難しいもののほとんどの品種で挿し木で殖やすことができます。
特に、樹勢の強いバラを選んで殖やしてみるとおもしろいでしょう。
今回は挿し木での殖やし方について説明しますね
挿し木の方法としては、春先に葉のない前年枝を挿す休眠枝挿しと、
生長期、主に5~6月に新梢を挿す緑枝挿しとがあります。
発根の難しい傾向のもの(ハイブリッドティーなど)は縁枝挿し、
容易なもの(つるバラなど) は、手軽な休眠枝挿しをするとよいでしょう。
具体的に説明します。
1. 休眠技挿し
〇時期
挿す時期は、一般に1〜2月、また芽のまだ動き出さない12月に挿し穂を取って貯蔵しておいて、
挿す場合は3月上旬頃挿します。
挿し穂を貯蔵する場合は、湿ったパーミ キュライトで挿し穂を包み、
ビニール袋に入れて冷蔵庫で保管します。
〇挿し穂の作り方と挿し方
挿し穂は充実した前年枝を10〜15cmの長さに切り、
基部は斜め切りか返し切りにします。
挿し穂は数時問から1昼夜水に浸けておき、発根剤(ルートンなど)をつけて挿します。
挿し床は容噐の底にゴロ土を入れ、その上に赤玉土、鹿沼土など挿し木用土を入れ、
あらかじめ十分水やりしておきます。
挿す深さは、挿し穂の1/2~2/3を挿して根元を押さえ、 再び水やりをします。
挿した容器は半日陰で管理します。その後は挿し床が乾いたとき水やりします。
2.緑技挿し
〇時期
縁枝挿しは、今年伸びた枝で、開花前後の成熟した枝の、主に先端を挿す方法です。
挿す時期は、5~10月、発根の難しいものは、5月下旬から6月に挿すのがよいでしょう。
また、夏の暑い時期は避けるようにします。
秋の10月上・中旬も適期です。
温室なら周年挿し木が可能です。
〇挿し穂の作り方
挿し穂を作る際、緑枝挿しでは、葉と茎のバランスが大切です。
葉を多く残し過ぎな い方が、後の管理がしやすくなります。
普通、3葉、7~10cmに調整します。
各節に残す葉は、小葉2~3枚位を目安に、
小葉が大きければさらに葉先を切り詰めます。
また、 挿し穂の切り口から4~5cmには葉を残さないようにします。
切り口は斜め切りか、返し切りにしておきます。
削った面の大きい方が、発根が促進されます。
調整した挿し穂は、数時問から一昼夜水に浸けて、
充分吸水させておき、発根剤を つけて挿します。
〇挿し方
挿し床は、底にゴロ土を入れ、その上に微粉を除いた赤玉土、
鹿沼土、バーミキュラ イトなどの挿し木用土を6〜7cmの深さに入れ、
あらかじめ充分水やりしておきます。
挿す深さは、4〜5cm、挿したら基部を押さえておきます。
長い挿し穂の場合は、挿した挿し穂が安定する深さで、
なるべく浅めに挿します。
間隔は葉の独れ合う程度にします。
再び充分水やりして、半日陰か、遮光下で管理します。
密閉挿しする場合は、挿し床をビニールで密閉して、半日陰で管理します。
〇挿し木後の管理について
縁枝挿しでは、挿し木後の管理が、活着に大きく影響します。
挿し木後、天候に合わせて、適度な遮光(黒の寒冷紗1~2枚)をします。
挿し木当初ほど、晴天、乾燥する日には、水やり回数を増やしたり、
挿し床上に霧吹きの回数を増やすなど、極力蒸散を抑える管理が効果を発揮します。
その後、挿し穂の蒸散量も低下し、徐々に安定してきますから、
水やり回数も減らし、挿し床の通気性を高める管理に切り替えます。
水やり回数は減らしても、与える時に容 器の底から水が落ちる位充分に与えるようにします。
密閉挿しの場合、比較的床土は乾き ませんが、
ときどき容器ごと水に浸けて底面から水やりします。
床土中に、新鮃な空気を 送り込むためです。
6月挿しでは25〜30日で発根を始め、40〜50日で鉢上げできるようになります。
(出典:日本園芸協会 ローズガーデン講座テキスト)
私はまだ挿し木で殖やしたことがなにですが、
お気に入りのバラは保険のために殖やしておこう思います。
ちょうど暑くなる前の今が限界ではないかと思うので、挿し用土を準備して
挿し穂をつくりたいと思います。
スコティッシュファミリーのホームページに我が家のバラ一覧をアップしました。
こちらから覗いてくださいね。