皆さんもご存じの通りバラは弱酸性の土壌を好みます。
PHでいえばバラが好む土壌酸度(pH)は6〜7の弱酸性です。
原産地の土壌はPH6.2程度の弱酸性ともいわれています。
数字で分かる通りあまり神経質にならなくても、
バラはPHの適応範囲は広い(鈍感かも・・・)といわれているので、
気を使わなくてもいいかもです。(実際に私も気にしてませんでした)
しかし、それでも生育が全体的に悪いとか花つきが悪いとかの場合は
一度土壌の酸性度を調べるのもありかもです。
さて、地植えや鉢植えの際にバラ専用の土を使ったり、
自分で調合して弱酸性土壌にしても、
日常の自然環境で土壌酸度は変わってしまいます。
雨が直接あたる庭植えや鉢植の場合はどうなるでしょうか?
日本の雨は酸性雨がほとんどです。
鹿児島のように桜島などの火山地帯や車の排気ガスが多いところでは雨の酸性度は高くなります。
つまり、土壌もその影響を受けて酸性に傾いていきます。
逆に、ベランダで鉢植えで栽培している場合は水やりに水道水を使っていると思います。
通常、水道水は中性なんですが、地域によって弱アルカリ性に偏っているところもあるようです。
そうなると、土の酸度もアルカリ性に偏ってしまいます。
では、土壌が酸性に傾いたりアルカリ性に偏るとバラ(植物)に
どのような影響が出てくるのでしょうか?
サカタのタネのデータによると、
強酸性土壌では、肥料の3要素(窒素・リン酸・カリ)の溶出がかなり悪くなります。
逆に、アルカリ性土壌では、肥料の3要素では窒素の溶出が悪く、
二次要素のカルシウム・マグネシウムの溶出も悪く、
微量要素の鉄・アルミニウム・マンガン・銅・亜鉛の溶出も悪くなっています。
つまり、肥料成分が水に溶けにくくなり、バラ(植物)が肥料を取り込めなくなるんです。
生育や花つきなどが悪くなるということですね。
なので、一年用土替えや植え替え、元肥をやるときに土の酸度を調べて
PHの調整をすることが大切なんですね〜
土の酸度を調べるには、
土壌酸度計で測るか、小学校で習ったリトマス試験紙を使う方法があります。
土壌酸度計は楽天市場等で手軽に購入できます
その他の土壌酸度計はこちら
リトマス試験紙は↓
自分の家の土の酸度がわかったら、
酸性に偏っている場合は、アルカリ性資材を加えて、酸度を中和させる必要があります。
アルカリ性資材にはもみ殻くん炭や苦土石灰があります。
これを酸性土壌に混ぜ合わせて使います。
使い量は酸性度に合わせて使ってくださいね。
一方、アルカリ性の土を中和させる酸性資材には、おもにピートモスを使います。
ピートモスには酸度無調整の製品(pH4ていど)と、
酸度を調整してある商品(pH6)があるので気をつけましょう。
アルカリ性を中和させるには酸度無調整タイプのピートモスを選びましょう。
使用量の目安は、土の3割程度を上限に混ぜ込みます。
3割混ぜてpH0.2〜1ていど酸性に傾くとされています。
これも土壌の酸度に合わせて使ってくださいね。
ところで、土壌の緩衝能という言葉を聞いたことありませんか?
これは、肥料などにより土壌の性質が急激に変化して植物に害となることを防ぐ能力のことです。
あまりよくわかりませんよね(笑)
簡単に言うと、
土壌に有機物を適度に施すことで、バラはどんな土質でも適応できるということです。
草花や野菜、樹木が育つところならバラも育つという意味です。